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木材とピックアップの相関関係を考察する。/ VINTAGE LINELED1959

木材とピックアップの相関関係を考察する。/ VINTAGE LINELED1959

ギターの音はピックアップで決まるのか?それとも木材で決まるのか?

クルーズのLED1959の動画を撮っていて改めて気づいた事があります。それはピックアップの音色と楽器の音色=アコースティックの音色、それぞれの個性と調和です。一般的に皆さん(私も!)好むエレキギターの音はクランクアップしたアンプやディストーションなどで歪んでいます。さらにコンプやモジュレーションなどで揺らしたりダブリングさせて厚みを持たせる事ができます。さらにアンプでEQされ、スピーカーで最終的な音のレンジが決まり、さらにコーンドライブが加わり加工されます。さらに録音するとなれば、今度はアンプに立てたマイクのキャラクターが加わります。さらにポストEQで整理され、マスタリングで…とずーっと音が加工され続ける宿命にあります。ではエレキギターの音のなかで、最も個性が重視されるのはどこなの?となると、皆さんはどうお考えになりますか?

やっぱり重要なのは…

現代の進化した音楽機材やピックアップの素晴らしさは目を見張るものがありますが、それでもやっぱりエレキギター/ベースに撮って重要なのはやはり「木」ではないでしょうか。すなわちネック、ボディーが生み出す音が、かなり重要になってくると思います。もちろんピックアップは重要です。しかし、いくら「良いピックアップ」でも、ギターの本体の音が、鳴りが乏しければ「それなり」の音しかアウトプットできません。そして良いピックアップとは大抵「感度が良い」とされます。これは楽器の鳴りの成分の中でもアタック音=ピッキングした瞬間の音、右手の肘がボディーにぶつかった時の低音の圧、ピックがピックアップに一瞬触れた際の「カツン」とした音などに加え、LPモデルなどではボディーの裏側の鳴り感まで拾い上げます。その後にいくら音を加工するとしても「元々出ていない音を操作することはできない」という事です。

30年間シーズニングされた良質なホンジュラスマホガニーを贅沢に1pcsで使用

鳴りにも色々ある

また、単に「よく鳴れば良い」のか?というと、そうではありません。アコースティックギターの鳴りをフルレンジとしてエレキギター、今回はLPタイプをソリッドギターとします。圧倒的に鳴るのはアコギですが、ディストーションさせると…ご想像の通りです。つまり、鳴りすぎると音が散らかってしまいます。また、ドライブさせるには不要な低域や必要以上の超高域が出てきます。もちろんアルミネックやカーボンギターなど、あえてその方向を狙う楽器もありますが今回は割愛します。特にセットネックギターの場合、アタック音とサスティーンの始まりは指板とボディートップで、ギターサウンドの密度やサスティーンは主にネックで決まると思います。そしてアタックに付随する低域とサスティーンのレゾナンス(鳴りの質感/周波数)はボディーバック材で決まると思います。もちろんここにフレットや金属パーツの質感も加わりますが割愛します。

最後に全体のバランス

それらの木材を持っても、楽器のバランスが取れていなければ台無しです。弦のテンション/張力/バランスは全て音に直結します。セットアップで調整可能なこれらの項目ですが、そもそもの設計によってはセットアップの追い込みは不可となります。弾き心地はもちろんですが、倍音などにも関わる非常に重要な要素です。

Crews “LED1959″の場合

ブラジリアンローズウッド指板、ホンジュラスマホガニーネック/ボディーバック、そしてハードメイプルボディートップ。 これらのトーンウッドを用いたLED1959を弾くと、木材が発する音が文字通り手に取るようにわかります。

他のローズ系とは一線を画す明るさと、一瞬感じられる超高域の煌びやかさ。それでいて「重みのあるアタック音」はブラジリアンローズウッドならではの個性です。1992年にワシントン条約「付属書I」へ掲載されて以来、商用取引が厳格に制限されたこの材は、伐採から少なくとも30年以上、あるいはそれ以上の月日を経て十分にシーズニングされています。その長い時間が生み出す音の安定感と落ち着きは、代えがたい魅力です。

ネックとボディーに使用されたホンジュラスマホガニーは、2003年の規制以前に伐採され、長期間にわたり管理・乾燥されてきた貴重なストックです。適度な質量が生み出す音の厚みと、20年以上のシーズニングを経た個体ならではの乾いたレスポンス。昨今主流となっている白みの強い植林材とは異なる、赤茶系の「本物」のホンジュラスマホガニー材は、見た目の深みはもちろん、音の粘りと密度において明らかな違いを見せます。

▼先日公開したピックアップ違いの弾き比べ動画を好きなタイミングで比べられるように分割してみました。

▼各ピックアップについて詳しくは前回のブログにて。

▼クルーズの木材へのこだわりはこちらの動画でも語られています。5:27〜あたりからが参考になると思います。

▼VINTAGE LINE LED 1959のラインナップはこちらから。