FISH CIRCUITS ECHO LIMITEUR
FISH CIRCUITS ECHO LIMITEUR
Fish Circuits(フィッシュサーキッツ) ECHO LIMITEUR(エコーリミッター) は、アナログとデジタルを融合したハイブリッド・ディレイ・ペダルです。ロングモードで最大約1150msのディレイタイムに加え、2つの切り替え可能なフィードバック設定が可能。そのうちの一方に「リミッター回路」を搭載しています。
定番のMN3005アナログ・ディレイチップの許容範囲を限界まで引き伸ばし、ローファイで劣化したリピートを意図的に生成するだけでなく、よりクリアなリピートサウンドを求めることも可能です(クリアといってもHi-Fiなそれではなく、テープエコーやアナログディレイ、あるいは電池が弱ったラジオのような質感ですよ!)
リミッター機能について
本機の最大の特徴は、名称にもある「リミッター機能」です。この機能は、ドライ信号、ウェット信号、またはその両方をトリガーとしてディレイのフィードバック量を動的に制御します。これにより以下のような操作が可能になります:
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無限リピート:ただしドライ音をマスキングしないよう自動調整
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ノートやコードの入力に応じてリピートをリセット
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リピートの音量を2種類に切り替える用途
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その他、ユーザーの創意工夫による多様な活用が期待されます
コントロール
SWELL A / SWELL B
2系統のフィードバック・コントロールです。単発リピートから∞リピートに至るまで幅広く調整可能で、左フットスイッチ(”Swell”)によりA/Bを切り替えます。
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緑のLED点灯:Swell Aが有効
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赤のLED点灯:Swell Bが有効
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赤+緑のLED点灯:Swell Bが有効で、かつリミッターが動作中
***リミッターは Swell B のみに適用されます。
LIMIT
リミッターの感度と制動力(抑制の強さ)を同時に調整します。
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左に回すと:感度・抑制ともに低くなり
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右に回すと:感度が高まり、抑制も強まります
感度が高い設定では、無限フィードバックが発生する前にリミッターが介入し、リピート音の音量を自動的に下げます。
TRIG
リミッターを何でトリガーするかを切り替える3ポジション・スイッチです。
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“Wet”(上):リミッターはリピート音のみに反応
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“Dry”(下):ドライ音のみに反応
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中央(白いドット):ドライ/ウェット両方に反応
リミッターの挙動を決定する重要なパラメーターです。
REL(Release)
リミッターがどのくらいの速さで解除されるかを調整します。
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“slw”(左):解除が遅く、効果が長く残る
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“fst”(右):素早く解除
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中央(白いドット):中間設定
リリースが遅すぎる/速すぎると感じた場合は、LIMITノブとの組み合わせで再調整してください。
ECHO
ディレイタイムを短〜長まで調整します(実際のタイムレンジは RNGトグル によって切り替わります)。ポットの右端1/4付近でリピート音が劣化しはじめる仕様です。これはRNGの位置に関係なく発生します。
RNG(レンジ)
ディレイタイムの範囲を切り替えるトグルスイッチです。
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“lo”(ロー):Echoノブは約0〜650msまでをカバー。短いディレイや早めにローファイ化したい場合に有効
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“hi”(ハイ):最大ディレイタイムが約1150msに拡張され、より長い/ややクリアなリピートが可能
※どちらの設定でもEchoノブ右端ではローファイな劣化が生じます。
BLEND
クリーン信号に対して、どれだけディレイ音を混ぜるかを調整します。
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0位置:完全なドライ音(ディレイなし)
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最大:ディレイ音がクリーン音より大きくなります
このBLENDは1つしかありませんが、Swell B使用時にLimiterが作動することで、リピート音量だけが変化するような出力が得られます。
ECHO LIMITEURは従来のアナログディレイに見られる温かみや不完全さを意図的に保持しながら、リミッターによる独自の動的制御でまったく新しい音響表現を可能にしています。伝統的な使い方はもちろん、ノイズ的・実験的な用途にも対応する柔軟なツールです。
- サイズ:約152 × 133 × 64 mm(幅 × 奥行 × 高さ)
- 重量:約1.04 kg
- 電源仕様 DC9V センターマイナス 2.1mm バレルタイプ(外径5.5mm/内径2.1mm)消費電流:60mA
- 電池駆動不可/アダプターは付属致しません。
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