【ブログ】ピュアニッケル弦を張ってみる
こんにちは。和田です。
暑い日が続いています。
湿気も多いので、楽器の状態も気になりますし、弦も錆びたり、安定しなかったりします。
店頭では常にベストな状態で試奏やチェックが出来るように、日々楽器のチェックをしております。
もちろん店頭でのメンテナンスには【WERA GUITAR KIT ギター用工具セット】を使用しています。
使い易くてスタッフ全員重宝しております。
どんな工具が入っているかはブログもありますので、よろしければご覧ください。
【ブログ】 リペア科出身Waddyも欲しい!Wera Guitar tool set
さて、本題に入りまして、今回は主にVintage Line シリーズの弦交換、セットアップを進めていきました。
通常(工場出荷時)はダダリオのEXL110(10-46)と定番中の定番弦を使用していますが、今回はVintage Lineという事で、よりVintageテイストを狙ったサウンドが出る方向で弦をチョイスしてみました。
それがコチラ↓
ピュアニッケル弦です。
もちろん、どの弦にもニッケルを使用はしているのですが、その含有量が違ったりするわけです。
色々触れるとややこしくなる&長くなるので、一言でいうとピュアニッケル弦は当時から変わらない【昔ながらの弦】という事です。
今回のきっかけは
Crews Vintage Line ’52 BLACKGUARD III Aged BSB w/ K&T T-52T Custom
キャプテン坂本渾身のモデルです。
ならはこの渾身のモデルに合う弦を張るのが一番良いだろうと、キャプテン坂本お勧め弦を聞いたのが始まります。
キャプテンお勧め弦は La Bella Bender。
昔ながらの音がする弦という事でまずはこの弦を張りました。
Crews Vintage Line ’52 BLACKGUARD III Aged BSB w/ K&T T-52T Custom
Crews VINTAGE LINE ST-60 SLAB Light Aged OWH w/ K&T HS-62 VBCにも張ってみました。
指触りも通常(EXL110)に比べるとザラザラしてて、音もちょっと鉄っぽい感じです。
通常弦に比べるとやや落ち着いた響きな印象で、ぐっと渋さと粘りが出ている印象でした。
巻弦を弾いた時のちょっと野太い感じが確かに合います。
そして次はGHS Nickel Rockers
SRVも使用していた事で有名な弦です。これはまた独特な触り心地。
ラウンド弦をローラーで潰したハーフラウンド弦で、ちょっと独特です。
画像で見てもお分かりいただけると思いますが、ちょっとフラットワウンドみたいな見た目になっています。
ピックへの当たりも違ってちょっと金属っぽくて深みのあるブルージーでロックなサウンド。
なかなか面白いです。
Crews VINTAGE LINE ST-59 3TS w/K&T S-59とCrews VINTAGE LINE ST-60 SLAB Light Aged Inca Silver w/ K&T HS-62 VBCに張っています。
NickelRockerがちょっと面白かったので、ピュアニッケルではないですが、同じくGHS BOOMERS も張ってみました。
標準弦からするとこちらもややザラザラした印象です。
ピックへの食いつきもよく、パワフルで元気なサウンドがします。
Crews VINTAGE LINE ST-60 SLAB Light Aged Candy Apple Red w/ K&T HS-62 VBCに張っています
そして最後はE/B Slinky Classic
こちらはCrews VINTAGE LINE / LED 1959 / TEA BURST # 20902 w/ K&T -TOPS BB/ZB-に張っています。
E/BのRegular Slinkyは個人的に愛用している弦ではあるのですが、ピュアニッケルになるとどう違うのか?
ここまでくればもう大体結果は分かってしまいますが、やはり違います。
渋いと言うか落ち着いた感じのサウンドになりますね。GHSやBenderほど金属感は少ない気がします。
やはり触り心地は少しザラザラです。
全体的にピュアニッケルは触り心地が通常弦と違うので、ちょっと苦手に思う人もいるかもしれませんが、その弾き心地もサウンドもピュアニッケル弦ならではの味わいという事で。
いかがでしょうか?
今回はピュアニッケルを軸とした3種類+αでしたが、どれもキャラクターがあって、それぞれの良さがあるので、試していて面白かったです。
また一つ、良い経験ができました。
ギター自体の音を変化させるのには、セットアップや前回もご紹介したようにコンデンサーの交換や配線材の交換、ピックアップ交換もそうですし、シールドでも音の傾向を好みの方向に向けれたりと色々な手段があります。
※コンデンサー交換のお話はコチラ↓
【ブログ】コンデンサーを交換してみる
その工程の中で使ってる弦のメーカーや種類を替えてみるというのもおもしろいのではないでしょうか?
ギターの中では最も消耗品となる弦。
張り替える時にいつもと違う弦を使ってみると、もしかしたら
新たな発見があるかも?
そう思うと普段面倒に思う弦交換も楽しくなりますよ!
ぜひお試しください。
自分でやってみるのもちょっと…と思った方、セットアップやメンテナンスについてご相談がある場合はお気軽にお問い合わせください。
お待ちしております。
和田