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【村田ブログ】K&T SP90をサウンドチェック(カツシロさんVer.)

【村田ブログ】K&T SP90をサウンドチェック(カツシロさんVer.)



昨年から確実にシェアが広がっている印象のあるソープバーピックアップ。当店でも動画シリーズで何回かピックアップしました。そう言えば、K&TのSUPER BADをオフィシャルyoutubeでご紹介したのが2011年ですが、その頃から確実に我々の中で「SOAPBARのレプリカピックアップ」に対してイメージが変わってきました。

↓ 2011の動画

https://www.youtube.com/watch?v=qCrSZ-ZmTgE
… 初期ですね

もちろん30年(!?)ほどのロングセラーを誇るクルーズ VEGASピックアップの良さを改めて感じさせてくれたVEGAS V2.とRABBIT ISシリーズ。こちらも引き続きご好評をいただいております。そして、かなりの本数を取り扱ったPRSの594 SBは限定モデルならではのピンポイントな仕様でしたが、当店では非常に多くの皆様が好まれ、お買い上げいただきました。

そして2020年末、K&Tからアナウンスがあったのがシングルサイズのソープバーピックアップの製作です。いや、シングルサイズなので厳密には「石鹸」には見えませんが便宜上、ここではソープバーと呼ばせてください。

このSP-90とTP-90はソープバーピックアップのベーシックなデザイン/構造をそのまま、シングルコイル・サイズに落とし込んでいます。ポールピースには着磁されていません。直流式着磁器で着磁された2枚のバー・マグネットからの磁力がアジャスタブル・ポールピースを介して磁場を作ります。この構造ならではの広い磁界だけが持つ広がり感/フルボディー感があります。

実際にボビンのコイルターン数はそれほど多くないので、出力信号のレベルが高いワケではありません。例えば、K&Tのピックアップで言えば、トラディショナルシリーズで最もパワフルなS59やS60と同じくらいのイメージです。

しかしながらダブルマグネットとマイネスネジのポールピースが生む磁界/磁束密度は一般的なシングルコイルとは大きく異なる音を生みます。

↓ダブルマグネットが確認できます。

一般的なソープバーに比べればボビンが横に広くないので音像はコンパクトな印象になります。それでも、一般的なシングルコイルではあり得ない、広がりが感じられます。

ということでK&TからフェンダージャパンのストラトにSP90を3発搭載したデモ機が到着。

では動画を撮るか!っと思ってセッティングしていたら

「何やってるんですかー?」

とギタリストのカツシロさんがご来店。お…ナイスタイミング。ちょっと、弾いてみてもらえますか?

と言う訳で他力本願シリーズ。
だって、凄くいい音じゃないすか!

今回はヴィンテージのブラックフェイス・ツインリヴァーブでチェック。ROYERのマイクを立てています。高域から低域まで、ストラトらしいサウンド/レンジでありながら、音の奥行きとアタックのぶっといサウンドと広がりのある音像。とてもFJのストラトとは思えません。

以前、こちらの動画ではギタリストの設楽さんにはテスト中のフェンダージャパン・テレに搭載したピックアップを弾いていただいています。

アンプはフェンダーデラックスリヴァーブのリイシューを少しだけMODしたモノです。ネック側にSP90、ブリッジ側にTP90を搭載したコンビネーション。ネック側SP90は弦間ピッチの関係で弦がボビンの真上を通らないのですが、力不足な感じはありません。ブリッジ側のTP90はテスト最終段階で、製品版ではもう少しパワーアップしています。非常にスピード感がありながらもボディーの鳴りを存分に拾っている様なサウンドを確認できます。カメラのマイクでの録音ですが、とても濃密でアタックだけが強調されることはありません。

何れにせよ、とにかくK&Tらしい鋭いアタック音と、音の余韻が絶妙に存在するサウンド。しかも SOAPBARのニュアンスがしっかり感じられると思います。

お安いピックアップではありませんが、他のピックアップではまず、この音は得られないでしょう。というか、似た様なピックアップは存在しないと思います。S/S/Sのセットはもちろん、ブリッジポジション単体での使用も推奨いたします。

是非、お問い合わせください。

K&T SP90をオフィシャルサイトでチェック

MWrata