VOXイベント & Fryette ZMACS 4×4
昨日はVOXハンドワイヤードアンプを必要以上に深掘りするイベント、でした。2週間前告知、3連休の中日という貴重な時間にご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

VOXアンプの歴史、各時期の特徴やEF86神話、USA VOX、Marshall VOXなどを経てKORG VOXとなった流れや、何故AC30をはじめとするハンドワイヤードシリーズを刷新する必要があったのか?などなど…VOXアンプディーラーである当店とKORG/VOX開発チームより責任者である塩谷さんをお呼びし、実際に音を出しながらチェックできるというなかなか貴重なイベントになったのではないか?と思います。

ちょうど品切れしていたAC15HWR1をはじめ、AC4HWR、AC15HWRも揃った上、発売前の新製品のサウンドもいち早くチェック。気づけばWAHセッションを加えると3時間という…なんとも濃いめのイベントでございました。
当日の様子は追ってyoutubeにてアーカイブ公開予定ですので今しばらくお待ちください。

https://hcsguitar.com/category/item/brand/vox
話は変わって…
イベントではFENDER, MARSHALL, VOXというアンプを同一のキャビネットから鳴らして各ブランドの個性を聴いてみましょう、というセクションがありました。KORG塩谷さんによる非常にわかりやすいf特のグラフを見ながらサウンドでも確認できるという体験はマニアックにサウンドを知る良いきっかけとなったと思います。

その際に使用した機材に関してお問合せを頂いたのでこちらでご紹介いたします。
Fryette Zmacs 4 x 4

この機材は4台の真空管アンプ x 4台のスピーカーキャビネットを接続し、任意の組み合わせで鳴らすことが出来る、という機材です。
これまでも同じ様なキャビネットスイッチャーやアンプスイッチャーというものが存在していましたが、機能的に宜しくても音色的にイマイチ…または不具合が多く、貴重なアンプを接続するのはちょっと…という機材も多かった事実がございます。
今回はアンプブランドであるフライエット(元VHT)がデザインしたという事で期待できると!いうことで当店でもいち早く展開しておりました。その実力は想像以上で、素晴らしいサウンドと機能を持っています。

その機能の中でもアンプ側のインピーダンスとスピーカー側のインピーダンスをマッチングさせる機能が本当に素晴らしい。
例えば今回で言えばFender Twinreverbが4オームミニマム(内部8オーム/エクストラスピーカー8Ωを接続する想定で4オーム)でマーシャル(今回はPARK45)が16オーム、VOX AC30HWRも16オームというヘッドに対して、VOX V212Xキャビが16オームでした。
この場合Twinreverbは4オーム固定なので、通常であれば16オームのキャビネットに4オームのヘッドを接続すると音が「なまけた」感じになってしまい、本来のパンチのあるクリーンサウンドが感じられません。
しかしながらZmacsにはインピーダンスマッチングトランスが装備されており、4オームヘッド/16オームキャビネットでも理想的なサウンドが得られる様に設定されいます。
あとはスピーカーの許容ワッテージが問題なければ、Zmacsでヘッドを切り替えるだけで同じキャビネットで異なるアンプヘッドを鳴らす事が可能になります。もちろんMIDI対応。増設も可能…です。
この機材を使用して昨日のイベントで実験を行いましたが、そのサウンドの素晴らしさに驚いたという皆さんもいらっしゃるでしょう。他にも長いスピーカーケーブルを使用する際の音色補正なども可能で、さらに特定のアンプにだけアッテネーターを接続する、などプロの現場で活躍する機能も併せ持っています。
お!これは?と思われた皆様、是非お問い合わせください。
フーチーズ 村田