KEMPERは「時代遅れ」なのか?

KEMPERの新しいアップデートが告知されました
2026年4月14日に正式リリースされたPROFILER OS 14.0と、新世代のプロファイリング技術「PROFILING 2.0」についてまとめてみましょう。
その前に!
KEMPERはもう時代遅れでは?という声をよく聞きます。なぜか?
「何年もハードウエア的アップデートがなかったから」「発表から10年が経って新しい機材でもプロファイルが可能になったので」など色々な理由があるかと思いますが…ちょっと待ってください。
そもそも、KEMPERは「最新のサウンド」を生み出す機材ではないのです
KEMPERはモデリングアンプではなく「プロファイラーアンプ」です。要するにアンプに似せた音をモデリングするのではなく、目的のアンプの挙動をコピーしてサウンドを真似る、というものです。つまりKEMPER自体にキャラはなく(実際には有るのですが定義上そうします)あくまでサウンドはプロファイル元のアンプに依存します。
つい先日もKEMPERが日本に入荷した直後から愛用していらっしゃる国民的大御所バンドのリハーサルにお邪魔して、新しいプロファイルデーターを作成してきました。KEMPER本体も10年以上まえに購入いただいたものです。
200WのDUMBLE Winterland(!)からDevided by 13、オールドの100W/50Wマーシャルなど贅沢なアンプ類を含めて、実際に演奏するプレイヤーの音でプロファイルします。そうすると、面白いことに10年くらい前にプロファイルしたサウンドと今プロファイルしたサウンドでは、同じアンプを用いても明らかに音のフィット感が違いました。これはKEMPER自体がアップデートを繰り返したことによる進化や、同じく過去のアップデートで導入されたリキッド・プロファイルなどの影響もあります。
そして現時点でプロファイルした音を他の機材(QCやFractal、LINE6など)と比べても、音色に対する遜色は感じられません。むしろやはりアナログ感はKEMPERが圧倒的に感じられるかもしれません。もちろんEFFECTなどに関しては各社のこだわりがあるのでReverbやパラレルサウンドはやはりフラクタルかな?オーバードライブは LINE6かな?ハイゲインならQCかな?というチョイスはあるでしょう。しかしながらKEMPERが古い製品だから音も古い、ということはありません(なんたってプロファイルしているアンプ自体が40年前のアンプだし…)昨今の最新デジタルモデリングでも自分がKEMPERに取り込んだ/作った音には敵わないことが多々あります。
という訳でKEMPERは古い、という考えが古いというかKEMPER自体を理解できてないと言う事になりかねないと思います。もちろん、PROFILER MK 2 シリーズ(未だPSE関連などの問題で日本への正規入荷がない状態ですが)は処理能力の向上、起動時間の短縮やUIのレスポンスが大幅に改善されています。それはKEMPER1とMK2を比べて感じる事なので、MK1で今気に入っているアンプサウンドをプロファイルしたらきっと満足できると思います。

PROFILER OS 14.0 の主な内容
さて、今回のアップデートは「PROFILING 2.0」の導入が最大の目玉です。これまでのプロファイリング技術をさらに進化させ、アンプの動的なレスポンス(弾き心地や音の立ち上がり)や空気感をより忠実に再現できるようになりました。加えてキャビネット・レゾナンス(Cabinet Resonance)がコントロールに加わりました。スピーカーキャビネット固有の低域の共鳴をキャプチャし、後から「Resonance Frequency(共鳴周波数)」と「Resonance Intensity(共鳴の強さ)」で微調整が可能になっています。
その他の注目点としては…
・オーセンティック・ゲイン(Authentic Gain Detection)
プロファイリング時にアンプの正確なゲイン構造を検出し、KEMPER側のゲインノブと実機の挙動をより正確に同期させます。
・Smart DI PROFILINGタグの追加
キャビネットを通さないDIプロファイル(アンプヘッドのみなど)を自動で判別し、ラベル付けします。これにより、後からIR(インパルスレスポンス)を組み合わせる作業がスムーズになります。
・PROFILER Player の強化
小型の「Profiler Player」でも、上位機種と同等のクオリティでプロファイリング作成(PROFILING 2.0)が可能になりました。また、以前のアップデートにより同時使用エフェクト数が最大16個まで拡張されています。
ソフトウェア・周辺環境
Rig Manager 4.0
OS 14.0に対応した最新版がリリースされました。WindowsのARM64版(Surface Proなど)にも正式対応しています。
エフェクトの追加
OS 12以降、新しい「Tremolo FX Collection」や「Slicers」など、モジュレーション系エフェクトも拡充されています。
と言うわけで!
これまでのKEMPERは「ある瞬間の音を切り取る」という印象が強かったですが、OS 14.0(PROFILING 2.0)とLiquid Profilingによって「実機アンプと同じようにノブをいじっても音が破綻せず、弾き心地もより本物に近いた」といえます。当店でも新品/UsedのKEMPERを揃えております。リアルアンプユーザーの皆様にこそ、お試しいただきたいと思います。是非ご相談ください。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/hoochies/kemper.html
村田
