【村田ブログ】【動画あり】Blackstarの新しいコンボがすごい(その3)
先日ご紹介したBlackstarのアプリ ”CabRig” に関連してUSBアウトとXLRアウトとTRSラインアウトをどう使うか?ということに関して深掘りしましょう
4チャンネル同時出力可能な
USBオーディオインターフェイス機能
HT STUDIO 40 MKIIIにはUSBオーディオ・インターフェース機能とキャノンプラグのCABRIGダイレクトアウト、そしてTRSステレオプラグによるステレオラインアウトという各種アウトプットが用意されています。
これらは前回ご紹介したCabRigにて設定された音/プリセットを出力することが可能です。でも何故こんなに沢山のアウトが用意されているのか?詳しく見てみましょう
・USBアウトをどう使うか?
HT40アンプをUSB CプラグでPCやMACと接続することで、アンプがオーディオ入力装置としてPC側から認識されます。USBアウトからはなんと4つの独立した信号を出力可能です
例えばMac/Loigicのオーディオ入力をHT40に設定してトラックを4つ作ると下記の様な画面になります
上から順に
- 1:CabRigで作った音のL側の音(リヴァーブ含む)
- 2:CabRigで作った音のR側の音(リヴァーブ含む)
- 3:プリアンプ直後/リヴァーブ前のサウンド(シミュレーター/リヴァーブなし)
- 4:HT40へ入力された信号のパラレルアウト(完全なドライ/アンプにインプットされたギターの生音)
上記の①/② のCabRigサウンドはそのままL/Rのステレオギタートラックとして使えます。
③のラインサウンドは別のアプリやアウトボードキャビネットシミュレーター(OX STOMPやTwo-Notesなど)で音作りしても良いでしょう。つまり録音後にキャビネットシミュレーターをアンサンブルに合わせて調整可能な信号という事です
④のドライサウンドは録音後にリアンプや、PC上でアンプシュミレーターをかけて使用しても良いでしょう
前回でもお話しした「レイテンシー無し/位相問題なし」という事実がないと、シミュレーション信号とノンシミュレーション信号を同時に扱うのは非常に難しいことです。もちろん、録音した後で各チャンネルの「頭出し/頭合わせ」をしてあげれば良い話なのですが…リアルタイムでこれができれば同録ライブや配信などで扱う音として最高に使いやすいハズです。
ここで一つ言わせてください。上記①/②のシミュレーション有りの信号と③/④のシミュレーション無しアナログ信号を「同時に録音」して「まともな音」になっていることが、まず凄いことなんです
実際に簡単に録音してみました。エフェクトなどはかけずにギターからアンプへ、アンプのUSBアウトから直接MAC BOOKに接続してLOGICで録音したものです
いかがでしょうか。LOGIC側ではレベル調整以外は行っておりません。
4つのチャンネルは同時に出力されており、同時に録音しトラックの頭合わせも行っていません
3種類のサウンドプリセットが可能な
XLRとTRSステレオアウト
XLRバランスアウトではCabRigで設定したサウンドをモノラルで出力可能です。これはシンプルなレコーディングアウトとしてはもちろん、ライブでもマイキングなしで自分の音をPA/FOHに送ることが可能。ベースのDIと同じ感覚ですが、音質はCabRigシミュレーターを通過したかなり上質なもの。この使用法だとステージ上から他機材の音被りが無い状態の音が抜き出せるのでサウンドエンジニア的にも最高のソースとなるハズです。
TRSステレオアウトの信号はさらに録音/配信/イヤモニ用に最適です。TRS-MONOのYケーブルなどで接続してもらえば使い勝手が良いかと思います
もちろんヘッドフォンアウトとしても機能しますのでご自宅でヘッドフォン/サイレント・プラクティスが可能です。
この場合はアンプのPOWERをONにしてSTANDBY SWはOFFのままでご使用ください。
しかもこのアウトプットは3つのプリセットから音色を選べます。
事前にCabRigでプリセットしておいた音色をアンプ本体裏にあるスイッチで切り替えるだけです。ライブ/REC現場ではPC要らず。これは素晴らしい機能です
いかがですか?この機能が真空管アンプに搭載されているんです。
スピーカーを鳴らさない真空管アンプ…
これがBlackstarが先進的なアンプブランドである事を体現していると思います
次回からやっとアンプの音色に関して説明が出来そうです
村田
店頭でもお試しください
次回に続きます・村田