【村田ブログ】スピーカーの話
先日とあるきっかけから、来日されていた某ミュージシャンのインタビューに行ってきました。近日ギターマガジンで公開になると思いますが、そのミュージシャンが以前、海外のインタビューで興味深い話をされていました。
とにかく皆、狂った様に色々なアンプを比較して、音がどうのこうのと言うけど… 僕に言わせればキャビネットとスピーカーのほうが遥かにサウンドに影響を与えるんだよね。幾つかの出力の似たスペックの違うアンプ(ヘッド)を、同じスピーカーキャビネットで鳴らし比べてみるとわかるよ…アンプによる音の違いはごく僅かだ。キャビネットの音への影響力/支配力はアンプヘッドの個性よりも断然強いと思う
引用元失念…
この話を聞いて(読んで)トーンへの追求というか、こだわりが流石だな…と感服しました。アンプや機材の音が良い/悪いという話をするのではなく「自分はどうしてこのアンプの音が好きなのか/良いと感じるのか」と言うのを素直に探求する事ができる人なんだな、と。そして色々試しているんですね。
そして、この話には私自身も完全に同意でした。私も自分の所有する古いMarshallキャビネットに新品のマーシャルヘッドやOD-100、ボグナー、soldanoなどのアンプを繋いだ際に「あれ?」と感じる事が多くありました。どれも自分好みの音になるんですね。もちろんアンプそのものを好んでいるという事もあります。でも、例えば新品のマーシャルJCM2000のヘッド+キャビネットで得られる音と、JCM2000+キャビネットだけを古いもの(別のもの)に替えた際、得られる音にかなりの違いがあります。もう一つ、例えばHIWATTのヘッドをMarshallのキャビネットに繋いで鳴らすと、Marshallっぽくなります。逆も然り。VOX AC30のスピーカーアウトをMarshall 1960に繋いで鳴らすと、マーシャル風のサウンドになります
そういった意味では、Universal Audio OXの例がわかりやすいかも
OXという機材がありますが、例えばOXにJCM800アンプを繋いで、OXのプリセットをVOX AC30にすると、その音はAC30の音に限りなく近くなります。
同じ様にVOX AC30アンプをOXに繋いで、プリセットをMarsnall 1960 OLDにすると、古いMarshall Plexiの音になったりします。これは私以外のOX所有のみなさんもおっしゃっていたので間違い事実だと思います(ちなみにこれはOXのキャビネットシミュレーションを通過したヘッドフォンアウトやLINE OUTの音の話なのでアッテネーターアウトの話ではありません)
で、キャビネットの話ですが…
今、店頭にSuhr 1×12 キャビネットのラインナップが揃っております。このキャビネットは何回も言いますが、最高です。12インチスピーカー1発キャビでこの音が出るの?と言うくらい、素晴らしい。しかも同じキャビネットなのに異なるスピーカーユニットを取り揃えています。
現在ですと
・セレッション/クリームバック
・ウエアハウス/ヴェテラン30
・トーンスピーク/マンチェスター
・トーンスピーク/バーミンガム
こちらがお試しいただけます
同一キャビネットでもユニットが違えば当然音が違います。
また、違うんだけど似た質感もあり、それがキャビネットの特性なのだと思います。
という事で、近日スピーカー比較動画を撮りたいなと思っています。
もちろん、ご来店いただければスタッフが違いを実演いたしますのでお気軽にお申し付けください
と思っていたら本日ご来店のお客様にヴェテラン30マウントのキャビネットをお買い上げ頂きました。ありがとうございます。納品までしばらく時間があるので使用許可をいただきました。というわけで動画も作成しようと思います。(M様ご厚意ありがとうございます)
村田