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【ブログ】新アイデア満載!Rabbit 69 Still’s

【ブログ】新アイデア満載!Rabbit 69 Still’s

こんにちは。和田です。
本日ご紹介するのはコチラ
Rabbit 69 Still’s

Rabbit 69はクルーズ代表 吉岡氏が新たに立ち上げたブランドです。
2020年11月に69歳を迎え、69本の様々なモデルを企画・製作するという構想の元、エレキギターはもちろん、アコースティックギター、ウクレレと様々なモデルが誕生しています。
これまで培ってきたものを元に新しい要素が加えられていてる注目のシリーズ。

エレクトリックギターしてはSTタイプのStill、TEタイプのTill と登場してまいりました。

Rabbit 60 Still

Rabbit 69 Till

今回はCrewsのフラグシップモデル【Ab’s】を元に製作されています。
Rabbit 69 Still + Cerws Ab’s = Still’sという訳です。

一見するとSTボディのStillAb’sボディになった仕様に見えますが、実は色々な新しい要素が加えられていますので、今回のブログでチェックしていきます。

まずはヘッド角度。
STと同じく平行ヘッドと呼ばれる形状ですが、Still’sでは通常の平行ヘッドよりも深さ(角度)を出すことによって、テンションをアップしています。
画像を赤丸の部分を見比べて頂けるとお分かりいただけるかと↓↓

Still’sの方がナットからペグに向かっての角度があるのが分かると思います。
弦のテンションが強くなるという事はもちろん響きも変わります
この違いが色々なところに効いてきます。
当然、ブリッジへの振動の伝わり方も変わります。
ブリッジにはwilkinsonの最新ブリッジ WVS1302Pを採用。

市販されそうでなかなか市販されないブリッジ…。もう間もなくと言いながら、発売遅れています…。
前にもご紹介しましたが、このブリッジが実にユニーク。
詳しくはコチラ↓のブログをご参照ください。
【ブログ】注目のブリッジ Wilkinson WVS1302P

フロイドローズの様に弦を横から挟んで押さえ込むのではなく、イントネーション部分へ押し付けるように上から弦をロックすることで、よりダイレクトな響きを得る事が出来ます。(この違いはフロイドローズを使った事である人でないと伝わり辛いかもしれませんが…)
加えて、今回のヘッド角度の変更によるテンションアップ効果もあり、よりストレートに、そして早く音が出てくる印象です。スピード感の違いと言ったら良いでしょうか。(Stillに対してStill’sが1ピースボディというのもあると思いますが…)

このスピード感は好みが分かれるところであると思います。余韻がないと感じてしまうかもしれませんが、センシティブで細かいフレーズである程、この違いが効いてくると思います。
ハイゲインでの速弾き、細かいカッティングにはこの速さが効いてくるはずです。これは実際に弾いて感じて頂きたいポイントです。

そして次の大きなポイントはステップジョイント

その名の通り、段(Step)になっています。ネックポケットもですが、ネック側ももちろんそうなってます。

Still’sは22Fなのですが、所謂ツバ出しと言われる21Fから先の部分の厚さにも注目です。
ジョイント部の違いでみると分かり易いです。

通常であれば浮いてしまう22F下がステップジョイントにすることによって、接地している訳です。下の画像の赤丸のところを見て頂ければわかりやすいかと。


22Fの部分のサスティーンや音の違いを言われてもそんなに使わないやん…

って言われたら元も子もないのですが、やはり接地している、していないでは響きは違います。
ならば22Fの下まで全部ネック延ばしてしまえば良いじゃないかとなりますが、それをするとネックポケットのエンドとフロントPUの間に壁がなくなってしまいますので、それはそれで影響が出てしまいます。
それらの問題をステップジョイントにすることにより、22Fのサウンドもしっかりと活かしつつ、フロントPUはスイートスポットと言われる24F位置に配置というのを実現した訳です。

ぜひこの部分注目してください!

そしてもう一つ。
StillTillと同じくStill’sOil CherryOil BrownOil Blackの3色展開ですが、Oil Blackには新開発のPU(レイズカスタムピックアップ)を搭載しています。
Oil CherryOil Brown にはCrews オリジナルのCL(フロント)とDIS(リア)を搭載しています。

このPUによる音の違いもまた面白い。
ハイミッドレンジの個性が違うので、アンプで比べると言うよりはFractalやKemper等のマルチプロセッサーで弾き比べてみると、面白いと思います。

いかがでしょうか?

細かな部分だったりしますが、まさに吉岡氏らしい拘りのアイデアが詰め込まれています。
Still,Tillと同じくエアドライされたホンジュラスマホガニーをStill’sでは1pcsで使用しています。
1pcsとなる事でより豊潤となったトーンウッドの響きも合わせてお楽しみください。
サウンドサンプル等は作成してく予定ですので、こちらもお楽しみに。

それでは。

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