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【村田ブログ】OLYMPIC FUZZ “FAMILY” + OCTAVE

【村田ブログ】OLYMPIC FUZZ “FAMILY” + OCTAVE

キャッスルダイン

CASTLEDINE(以下Stu)にオーダーしていたOLYMPIC “HOOCHIE’S” FUZZのバージョン違いが入荷いたしましたのでご紹介します。

このペダルはStuが自身のブランドCASTLEDINEで発売していた”OLYMPIC FUZZ”の別注品です。元々、キャッスルダインブランドでは3種類のペダルがラインナップされていました。それがシリコンモデル(REDプリント)とカスタム(ハイブリッド)モデル(BLACKプリント)そしてオクターブモデル(BLUEプリント)です。このペダルはキャッスルダインからダイレクトに購入可能でした(現在は生産完了)

↓の画像は旧バージョンです。カラーと仕様が違いますのでご注意ください

そして、実はこの3種類とは異なる、ゲルマニウムトランジスタ3個を使用したプロトタイプとも言えるバージョンが存在しました。3台のみ制作されたサンプル品は初期のHeliosコンソールのプリアンプ部分をStuの解釈でファズペダル化したものでした。これはロジャーメイヤーがヘンドリックスのレコーディングセッションでHeliosコンソールのサウンドからインスパイアされて作ったと言われる「AXIS FUZZ」と同じ様な経緯ですが、もちろんAXIS FUZZのコピーモデルではありません。

Stuはその3台のみ作られたOLYMPIC GE FUZZの中から1台を当店に送ってくれました。このペダルをチェックした際に、FUZZ FACEともTONE BENDERとも異なる、素晴らしい質感に驚きました。そして、全く同じトランジスタでなくても良いので、当店の別注モデルとしてオファーできないか確認したところ、快く引き受けていただいた事からプロジェクトがスタートします。

まず、3つのゲルマニウムトランジスタを使用したOLYMPIC “HOOCHIE’S” FUZZ/GEを販売開始。このペダルはAre you experienced? やBBC SESSIONのサウンドに非常に近い毛羽だったドライブサウンドが特徴です。好評により予約リストはあっという間に30台を超えました。(21年9月15日現在で17個 待ちです)

その後のStuとのやりとりの中で、Stu本人的にはCASTLEDINEブランドのOLYMPIC FUZZシリーズの中ではSILICONモデルの完成度に満足している事、そして制作過程で生まれたHYBRIDモデルも個性的なサウンドだった事を聞きました。それなら、是非当店バージョンのSILICON(以下SI)とHYBIRD(以下HB)も製作できないか?とお願いしたところ、こちらも快くお引き受けいただきました。

SILICONはBC系のシリコントランジスタを2個使用し、シンプルでGEに比べるとゲインが高くなっています。やや明るい音色。ピッキングに対して非常に喰いつきの良いドライブ感とキレのあるサウンドはFUZZ FACEにも近い印象でした。

HBモデルはローゲイン セッティングではまさしくゲルマニウムブースターとも言えるサウンドで、FUZZペダルでありながらクリーンからクランチにかけて存在感があるという特異な仕上がり。また、ハイゲインセッティングではややアタックが潰れたサウンドで、独特のアーシーな雰囲気があります。モダンな音楽にも相性の良さそうなサウンドに仕上がりました。

サウンドサンプルをチェックしてください

今回は初回という事で入荷数が少ないのですが、今後もトランジスタなどのパーツが入手できる限り、継続して制作してもらう予定です。COVID-19によるイギリス国内の状況などにより時間が掛かる場合もございますが、なるべくスムーズに製作するつもりだ、とStuも言ってくれています。

UKファズ界の良心(マジで)とも言われるStuのペダルはオールドパーツと品質の安定した現行パーツを組みわせて、安定して良い音が得られる様にデザインされています。そのサウンドを是非体験してみてください。

おって、CASTLEDINE/OLYMPIC “HOOCHIE’S” OCTAVE FUZZのサウンドサンプルもアップします。

アップしました。こちらの動画からご確認ください。

村田

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